住まいの悩み解決!
厳選トラブル別対処法
DIYと専門業者依頼の分岐点
はじめに
マイホームは長く快適に暮らしたいもの。しかし、住んでいるうちに様々なトラブルが発生することも少なくありません。このページでは、住宅でよくある困りごとと、ご自身で対応できること、専門業者に依頼すべきことの判断基準を分かりやすく解説します。早期発見・早期対処で、大切な住まいを守りましょう。

このページで取り上げる住まいのトラブルカテゴリー
- 外装(外壁)のトラブル
- 断熱に関するサッシ・窓周りのトラブル
- 網戸のトラブル
- エアコン等の設備のトラブル
- 照明のトラブル(安易なLED交換の危険性)
- キッチン周りのトラブル
- トイレのタンクの水が止まらない等のトラブル
- 床のトラブル
- 室内ドアのトラブル
- 階段のトラブル(滑りや手すり)
自分で対応できることと、専門業者に依頼すべきことの見極めの重要性についても触れていきます。
DIYを行う上での共通の注意点
- 安全第一: 保護具(手袋、ゴーグル等)を着用し、無理のない作業を心がけましょう。
- 賃貸物件の場合: 必ず大家さんや管理会社に確認・許可を取りましょう。勝手な修繕はトラブルの原因になります。
- 事前準備: 作業前に取扱説明書や手順をよく確認し、必要な道具を揃えましょう。
- 無理は禁物: 少しでも不安を感じたり、自分のスキルを超える作業だと感じたら、無理せず専門業者に相談しましょう。
- 電気・ガス関連: 資格が必要な作業は絶対に行わず、専門業者に依頼してください。火災や感電のリスクがあります。
信頼できる業者の選び方
いざ専門業者に依頼するとなっても、どこに頼めば良いか迷うものです。以下のポイントを参考に、信頼できる業者を選びましょう。

- 複数の業者から相見積もりを取る: 費用だけでなく、提案内容や対応も比較しましょう。
- 実績や口コミを確認する: ホームページや口コミサイト、近所の評判などを参考にしましょう。
- 見積書の内容を詳細に確認する: 「一式」ではなく、作業内容や部材、諸経費が明確か。追加料金が発生するケースも確認しましょう。
- 保証やアフターサービスを確認する: 工事後の保証期間や内容、定期点検の有無も重要です。
- コミュニケーションが取りやすいか: 質問に丁寧に答えてくれるか、要望をしっかり聞いてくれるかなど、担当者の対応も確認しましょう。
- 資格・許可の確認: 特に専門性の高い工事(電気工事、ガス工事など)は有資格者が在籍しているか確認しましょう。
2-1. 外装(外壁)のトラブル
外壁は常に雨風や紫外線にさらされており、劣化しやすい部分です。ひび割れや塗装の剥がれを放置すると、雨漏りの原因になることも。

個人で出来る対応: ヘアクラック(幅0.3mm未満程度)への追従性のあるシーリング材やスプレー式補修材でのDIY補修。外壁用洗浄剤でのコケ・カビ除去(手の届く範囲)。
業者に頼んだ方が良い対応: 幅1mm以上のひび割れ、構造クラックの疑いがあるもの、サイディングの浮き・反り、広範囲のチョーキング、塗装の全面的な劣化・剥がれ、雨漏りの兆候がある場合、足場が必要な高所の作業。
DIYの注意点/備考: 高所作業は非常に危険。必ず安全を確保。外壁材の種類(サイディング、モルタル等)に合った補修材を選ぶ。ひび割れは放置すると雨水浸入の原因になる。
個人で出来る対応: 手の届く範囲の高圧洗浄機などでの洗浄(※外壁材を傷めないよう注意)。
業者に頼んだ方が良い対応: 広範囲、高所、著しい劣化の場合は塗装工事のサイン。
DIYの注意点/備考: チョーキングは塗装の防水機能低下のサイン。
個人で出来る対応: 手の届く範囲での専用洗浄剤による除去。
業者に頼んだ方が良い対応: 広範囲、高所、繰り返し発生する場合(根本的な日当たりや通気性の問題も)。
DIYの注意点/備考: 洗浄剤は外壁材を傷めないか確認。
2-2. 断熱に関するサッシ・窓周りのトラブル
窓は家の断熱性能に大きく影響します。結露や隙間風は、快適性だけでなく光熱費にも関わってきます。

個人で出来る対応: こまめな拭き取り、換気の徹底、除湿器の使用、窓用断熱シートや結露吸水テープの貼り付け、サッシのレール清掃。
業者に頼んだ方が良い対応: 根本的な解決には内窓(二重窓)の設置、断熱性能の高い窓(ペアガラス、トリプルガラス)への交換、外壁や天井を含めた家全体の断熱改修。
DIYの注意点/備考: 結露はカビや建材の腐食の原因。断熱シートなどは一定の効果はあるが、窓自体の性能向上には限界がある。
個人で出来る対応: サッシ周りの気密テープ貼り付け、パッキンの状態確認(劣化していれば交換も検討)。クレセント錠や戸車の調整で密閉性を上げる。
業者に頼んだ方が良い対応: サッシ本体の歪みや著しい劣化、パッキン交換が複雑な場合、気密性・断熱性を大幅に向上させたい場合(内窓設置、サッシ交換)。
DIYの注意点/備考: 隙間風は冷暖房効率を著しく低下させる。パッキンはメーカーや型番を確認して適合品を選ぶ。
個人で出来る対応: レールや戸車の清掃、シリコンスプレー等での潤滑。戸車の高さ調整(可能なタイプの場合)。
業者に頼んだ方が良い対応: 戸車の破損・摩耗による交換(部品特定や作業が難しい場合)、サッシ本体やレールの変形・破損、窓全体の建付け調整。
DIYの注意点/備考: 無理な開閉は破損を招く。清掃で改善しない場合は部品の劣化や歪みが考えられる。
2-3. 網戸のトラブル
網戸は害虫の侵入を防ぎ、自然な風を取り込むために重要です。破れや動きの悪さは早めに対処しましょう。

個人で出来る対応: 網戸補修シールやテープでの簡易補修。
業者に頼んだ方が良い対応: 広範囲の破れ、複数枚の張り替え、特殊な形状の網戸(プリーツ網戸、ロール網戸など)、サッシからの脱着が困難な場合。
DIYの注意点/備考: 補修シールは応急処置的な意味合いが強い。見た目や耐久性を求めるなら張り替え。
個人で出来る対応: DIYキットを使用し自分で張り替え(専用ローラー、カッター、押さえゴムなどが必要)。
業者に頼んだ方が良い対応: 綺麗に張る自信がない、時間がない、網戸の種類が多くて分からない場合。
DIYの注意点/備考: 網戸の枠のサイズを正確に測り、適合する網と押さえゴムを選ぶ。張り替え時は網を均等な力で引っ張りながら固定するのがコツ。二人作業が望ましい。網の色や目の細かさも選べる。
個人で出来る対応: 戸車の清掃、シリコンスプレー等での潤滑。網戸外れ止めの調整。戸車の高さ調整や交換(※DIY可能な範囲で)。
業者に頼んだ方が良い対応: サッシや網戸の枠の変形、戸車の摩耗が激しい場合、専門的な調整が必要な場合。
DIYの注意点/備考: 戸車は消耗品。メーカーや型番を確認し、適合品を選ぶ。
2-4. エアコン等の設備のトラブル
エアコンは現代の生活に不可欠な設備ですが、フィルターの汚れやガス漏れなどで性能が低下することがあります。

個人で出来る対応:
- フィルターの清掃(月1~2回目安)
- 室外機の周囲の障害物除去
- リモコンの電池交換
- 設定温度や運転モードの確認
- ドレンホースの詰まり確認と清掃(見える範囲)
- 暖房の効きが悪い場合(特に冬の早朝など):室外機の霜付きを確認してください。室外機に霜が多く付着していると、一時的に暖房能力が低下する「霜取り運転」に入ることがあります。霜が自然に解けるか、霜取り運転が終わるまで待つと改善することがあります。
- 冷房・暖房の効きが悪い場合(応急処置):一度エアコンの電源プラグをコンセントから抜き、2~3分待ってから再度差し込んで動作を確認してみてください。これにより、エアコン内部のマイコンがリセットされる場合があります。
業者に頼んだ方が良い対応: 上記を試しても改善しない場合、冷媒ガス漏れ・不足、圧縮機やファンモーター等の部品故障、基板故障の可能性。設置から10年以上経過している場合は寿命も考慮。専門業者による点検・修理・分解洗浄、または買い替え。
DIYの注意点/備考: フィルター清掃は最も基本的なメンテナンス。室外機のフィンはデリケートなので清掃時は注意。
個人で出来る対応: フィルターの汚れ、内部にホコリや異物が詰まっている可能性(清掃で改善する場合あり)。室外機から異音がする場合は、ファンに何かが接触している、または部品の不具合の可能性。
業者に頼んだ方が良い対応: 清掃しても改善しない異音、明らかに機械的な故障音(ガタガタ、キーキー等)がする場合。
DIYの注意点/備考: 音の種類によって原因が推測できる場合もあるが、無理な分解は避ける。
個人で出来る対応: ドレンホースの詰まり(ホコリ、ゴミ、虫など)、ドレンホースの先端が水に浸かっている、ドレンパンの汚れ・詰まり(※機種により清掃難易度異なる)。
業者に頼んだ方が良い対応: ドレンホースの詰まりが奥深くで解消できない場合、室内機本体内部からの水漏れ、結露が異常に多い場合、ドレンポンプの故障(ドレンアップキット使用時)。
DIYの注意点/備考: ドレンホースの清掃は掃除機で吸い出す(専用アダプタ推奨)か、専用ポンプで押し出す。室内機の熱交換器の結露水を排水する重要な経路。
個人で出来る対応: フィルター清掃、内部の簡易清掃(市販のエアコン洗浄スプレーを使用。ただし、電装部品にかけないよう細心の注意が必要。使用方法を厳守)。窓を開けて送風運転で内部を乾燥させる。
業者に頼んだ方が良い対応: 市販スプレーでは届かない内部の熱交換器やファンに付着したカビ・雑菌が原因の場合。業者による分解高圧洗浄が効果的。
DIYの注意点/備考: エアコン洗浄スプレーは、使い方を誤ると故障や火災の原因になるリスクも。不安な場合は専門業者へ。根本的なカビ対策には定期的なプロの洗浄が有効。使用後は内部乾燥運転を心がけるとカビ抑制に。
2-5. 照明のトラブル(安易なLED交換の危険性)
照明の不具合は生活に直接影響します。特に蛍光灯からLEDへの交換は注意が必要です。

個人で出来る対応: 電球・蛍光灯の交換(種類・ワット数・口金サイズを確認)、グロースターター(点灯管)の交換(グロー式蛍光灯の場合)、照明器具のスイッチや壁スイッチの確認、ブレーカーの確認。
業者に頼んだ方が良い対応: 電球や蛍光灯を交換しても改善しない場合、照明器具本体の故障(安定器、ソケット、内部配線等)、スイッチの故障、電気配線のトラブル。 特に蛍光灯からLED蛍光灯への交換は注意が必要(下記参照)。
【蛍光灯からLED蛍光灯へ交換する際の危険性と注意点】
蛍光灯器具には主に3つの点灯方式があります。
- グロースターター式: 点灯管(グロー球)があり、スイッチを入れると数回点滅して点灯。グロー球を外せば工事不要でLED化できるタイプが多いが、安定器は残るため電力消費や劣化リスクあり。
- ラピッドスタート式: 点灯管がなく、スイッチを入れるとすぐに点灯。多くの場合、安定器を取り外す「バイパス工事」(電気工事士の資格が必要)が必要。
- インバーター式(HF式): 点灯管がなく、スイッチを入れるとすぐに点灯し、チラつきが少ない。器具によっては工事不要で対応できるLEDもあるが、相性問題(不点灯、点滅、短寿命)が発生しやすい。安定器のバイパス工事が推奨されることが多い。
危険性:
- 不適合なLEDランプの使用: 点灯方式に合わないLEDランプを使用すると、不点灯、チラつき、異臭、発煙、最悪の場合は火災や器具の故障につながる危険性があります。
- 安定器の劣化: 古い安定器をそのまま使用し続けると、それ自体が発熱・発火するリスクがあります。特に工事不要タイプのLEDでも、安定器は電力を消費し続けます。
- 誤ったDIY工事: バイパス工事は電気配線を変更するため、電気工事士の資格がない人が行うと非常に危険です。感電や火災のリスクがあります。
安全なLED化のためには:
- 必ず照明器具の点灯方式を確認する。
- 適合するLEDランプを選ぶ(「工事不要」と書かれていても、器具の方式に適合するか確認)。
- 最も安全で省エネ効果も高いのは、電気工事士に依頼して安定器を取り外す(または配線を切り離す)バイパス工事を行い、直結型のLEDランプを取り付けることです。
- 不明な点や不安な場合は、必ず専門業者(電気工事店など)に相談してください。
個人で出来る対応: なし(専門知識が必要)
業者に頼んだ方が良い対応: 安定器の寿命が近い(ジーという音など)、部品の緩みや故障。早めに専門業者に点検・修理・交換を依頼。
DIYの注意点/備考: 異音を放置すると故障や事故につながる可能性も。
2-6. キッチン周りのトラブル
毎日使うキッチンは、水漏れや排水溝のつまり、換気扇の汚れなど、様々なトラブルが起こりやすい場所です。

個人で出来る対応: パッキン・カートリッジ交換(取扱説明書やメーカーサイトで部品特定)、ナットの増し締め。
業者に頼んだ方が良い対応: 蛇口本体の交換(DIYも可能だが、接続が複雑な場合や自信がない場合は業者へ)、シンク下からの水漏れ(給水管・排水管接続部)、原因不明の水漏れ。
DIYの注意点/備考: 作業前に必ずシンク下の止水栓を閉める。部品は正確な型番のものを用意する。
個人で出来る対応: 排水トラップ(ワントラップ等)の分解清掃、市販のパイプクリーナー(液体・粉末)の使用、ラバーカップの使用、重曹とクエン酸(お湯)での洗浄。
業者に頼んだ方が良い対応: 固形物を流してしまった、薬品やラバーカップで改善しない頑固なつまり、排水管の奥で詰まっている場合(高圧洗浄が必要なことも)、頻繁に詰まる場合。
DIYの注意点/備考: 油脂類は直接流さず、こまめにゴミ受けの掃除をすることが予防の基本。熱湯は排水管(特に塩ビ製)を傷めることがあるので注意。パイプクリーナーは使用方法を守る。
個人で出来る対応: 手の届く範囲のフィルター、カバー、シロッコファン(取り外せるタイプ)の清掃(油汚れ用洗剤を使用)。
業者に頼んだ方が良い対応: モーターの異音・故障、ファンの分解清掃が困難な場合、吸い込みが極端に悪い(ダクト内の問題も)、10年以上使用している場合の不調・交換。
DIYの注意点/備考: 油汚れは放置すると固着して落としにくくなる。清掃時は必ず電源を切り、ゴム手袋着用。洗剤が残らないようしっかり拭き取る。ファンやモーター部分に直接水をかけない。
個人で出来る対応: バーナーキャップの目詰まり清掃、電池交換(電池式点火の場合)、点火プラグ周りの清掃。
業者に頼んだ方が良い対応: 上記で改善しない場合、ガスホースの劣化・接続不良、内部部品の故障。ガス漏れの疑いがある場合はすぐに使用を中止し、窓を開けて換気し、ガス会社または指定業者に連絡。
DIYの注意点/備考: 清掃時はコンロが冷めていることを確認。バーナーキャップの向きを間違えないように。ガス臭い場合は絶対に火気厳禁、換気扇も回さない。
個人で出来る対応: 取扱説明書のエラー表示確認、電源リセット、鍋底の汚れや変形がないか確認。
業者に頼んだ方が良い対応: エラーが解消しない、トッププレートのひび割れ、操作パネルの反応不良など、内部的な故障が疑われる場合。
DIYの注意点/備考: トッププレートのひび割れは感電やショートの危険があるため使用中止。
2-7. トイレのタンクの水が止まらない等のトラブル
トイレの水が止まらないと水道代も気になります。原因を特定して早めに対処しましょう。

個人で出来る対応: タンクの蓋を開け、内部のチェーンの絡まりや外れがないか確認・修正。浮き球やフロートバルブの動きが悪くないか確認、清掃。フロートバルブのゴム部分の劣化・変形があれば交換(適合品を選ぶ)。ボールタップのパッキン交換。
業者に頼んだ方が良い対応: 部品交換をしても改善しない、原因が特定できない、タンク内の部品が破損している、ボールタップ本体や給水管接続部からの水漏れ、節水型トイレなど複雑な構造の場合。
DIYの注意点/備考: 作業前に必ず止水栓を閉める。タンク内の部品は樹脂製で壊れやすいため丁寧に扱う。交換部品はメーカー・型番をしっかり確認する。適合しない部品を使うと水漏れが悪化することも。トイレの取扱説明書を参照する。
個人で出来る対応: 止水栓が閉まりすぎていないか確認。浮き球やボールタップが正常に作動しているか確認。フィルター付きの給水管の場合、フィルターの目詰まり清掃。
業者に頼んだ方が良い対応: ボールタップの故障、給水管の問題、その他原因が特定できない場合。
個人で出来る対応: タンク内の給水ホースの接続確認(外れ、折れなど)。ボールタップや関連部品の不具合。
業者に頼んだ方が良い対応: 部品交換が必要な場合、原因が特定できない場合。
DIYの注意点/備考: 手洗い管に繋がるホースが正しく接続されているか確認。
個人で出来る対応: タンク内のチェーンが切れている、外れている、またはレバーと連動する部品の不具合。
業者に頼んだ方が良い対応: 部品の破損、交換が複雑な場合。
2-8. 床のトラブル
床の傷やきしみは、見た目だけでなく歩行時の不快感にもつながります。

個人で出来る対応: 補修クレヨンや補修ペン、ウッドパテでの充填。かくれん棒などでの補修。
業者に頼んだ方が良い対応: 深い傷、広範囲の傷、多数の傷、表面の化粧板が大きく剥がれている場合。フローリングの部分的な張り替えや全面張り替え。
DIYの注意点/備考: 床材の色や木目に合った補修材を選ぶ。補修前に傷周辺をきれいにし、乾燥させる。目立たない場所で試してから行うと良い。
個人で出来る対応: きしみ箇所に市販の床鳴り補修スプレーや注入剤を使用(※効果は限定的、一時的な場合も)。床材と床材の間に薄い板やクサビを差し込む(※応急処置、見た目に影響)。加湿器などで部屋の湿度を調整する(乾燥による収縮が原因の場合)。
業者に頼んだ方が良い対応: 広範囲のきしみ、歩くと床が沈む・フワフワする、原因が特定できない床鳴り。床下の根太や大引の緩み・割れ・腐食、シロアリ被害、床暖房の不具合など、構造的な問題が疑われる場合は専門業者(工務店、床専門業者)による調査・修理が必要。
DIYの注意点/備考: 床鳴りの原因は様々。安易なDIYは問題を悪化させる可能性も。特に床が沈む場合は構造的な問題のサインである可能性が高いため、早めに専門家に見てもらう。
個人で出来る対応: 小さなめくれは専用接着剤で補修。小さな破れは補修テープや部分的な切り貼り(※柄合わせが難しい)。
業者に頼んだ方が良い対応: 広範囲のめくれ・破れ、下地からの浮き、全面的な張り替え。
DIYの注意点/備考: 接着剤は床材と下地に適合するものを選ぶ。補修部分はしっかり圧着する。
個人で出来る対応: 中性洗剤を薄めたぬるま湯で叩くように拭き取る(※素材によっては色落ち注意)、専用のシミ取り剤を使用。
業者に頼んだ方が良い対応: 広範囲の汚れ、落ちない頑固なシミ、カビの発生、専門的なクリーニングが必要な場合。
DIYの注意点/備考: 素材に合った手入れ方法を選ぶ。強くこすると毛足を傷める。
2-9. 室内ドアのトラブル
毎日開け閉めする室内ドアも、年数が経つと不具合が出てくることがあります。

個人で出来る対応: 蝶番(ちょうつがい)のネジの増し締め、蝶番の軸に潤滑油(シリコンスプレー等)を少量差す。ドアと枠の接触部分にロウや専用の滑り材を塗る。
業者に頼んだ方が良い対応: 蝶番の摩耗・破損による交換、ドア本体や枠の歪み・反り、ドアクローザー(ドアの上部についている開閉を調整する装置)の油漏れ・故障・調整不良。
DIYの注意点/備考: 潤滑油はホコリを呼びやすい油性ではなく、シリコンスプレーがおすすめ。ネジは締めすぎると破損の原因になるので注意。
個人で出来る対応: ラッチ(ドアノブ横の三角形の金具)とラッチ受け(ドア枠側の金具)の位置ズレ調整(ネジを緩めて微調整)。蝶番のネジの緩み確認・増し締め。
業者に頼んだ方が良い対応: ドア本体や枠の歪み、反りによるもの。ドアの削り調整や建付け調整。
DIYの注意点/備考: ラッチ受けの位置調整は少しずつ行う。
個人で出来る対応: ドアノブの付け根や台座のネジの増し締め。レバーハンドルの場合、レバー付け根のイモネジ(小さなネジ)の増し締め。
業者に頼んだ方が良い対応: ネジを締めても改善しない場合、内部部品の摩耗・破損。ドアノブ・錠前(ケースロック)一式の交換。
DIYの注意点/備考: 種類によって構造が異なるため、分解前に構造を確認。無理に力を加えない。
個人で出来る対応: 蝶番の調整(ワッシャーを追加して高さを上げるなど、可能な範囲で)。ドア下部の擦れなら、カンナやサンドペーパーで少し削る(※塗装や化粧シートの場合は注意)。
業者に頼んだ方が良い対応: 大幅な削り調整が必要な場合、ドアや枠の歪みが大きい場合、専門的な建付け調整。
DIYの注意点/備考: 削りすぎると元に戻せないため慎重に。賃貸の場合は必ず管理会社に相談。
2-10. 階段のトラブル(滑りや手すり)
階段は家の中でも事故が起きやすい場所の一つ。滑り対策や手すりの状態確認は重要です。

個人で出来る対応: 市販の階段用滑り止めテープやマットの貼り付け。ワックスが原因の場合は、滑りにくいタイプのワックスを選び直すか、ワックスを剥離する(※床材によっては専門知識が必要)。
業者に頼んだ方が良い対応: 階段の踏板に溝を掘る(ノンスリップ加工)、滑り止め効果の高い塗料の塗装、足元灯の設置(視認性向上)。既存の階段材が滑りやすい材質で根本的な改善が必要な場合。
DIYの注意点/備考: 滑り止めテープはしっかり圧着し、剥がれてこないか定期的に確認。特に小さい子供や高齢者がいる家庭では重要。
個人で出来る対応: 取り付けネジの増し締め。ブラケット(手すり受け金具)のカバーを外し、壁に固定しているネジを確認。
業者に頼んだ方が良い対応: ネジを締めてもぐらつく場合、壁の内部の下地(柱や間柱)が弱い、または下地に固定されていない可能性。手すりの新規取り付け、下地補強を含めた取り付け直し。体重を支えるため、確実な固定が必要。
DIYの注意点/備考: 手すりは安全に関わる重要な部分。中途半端な修理は危険。下地がない場所に無理やり取り付けると、いざという時に手すりごと外れて大事故につながる可能性も。
個人で出来る対応: なし(専門知識・技術が必要)
業者に頼んだ方が良い対応: 新規に手すりを設置する場合。利用者の身長や利き手に合わせて適切な高さ・位置に取り付ける必要がある。介護保険を利用した住宅改修の対象になる場合もあるので、ケアマネージャーや専門業者に相談。
DIYの注意点/備考: 手すりの太さや形状も使いやすさに影響する。
個人で出来る対応: (床のトラブルと重複するが)階段の踏板と蹴込み板の間などに補修材を注入(※効果は限定的)。
業者に頼んだ方が良い対応: 原因が特定できない、広範囲、構造的な問題(ササラ桁の緩み等)が疑われる場合。
DIYの注意点/備考: 階段の構造は複雑なため、専門家による診断が望ましい。
個人で出来る対応: 軽微な割れであれば木工用ボンドなどで補修。
業者に頼んだ方が良い対応: 大きな割れ、破損、交換が必要な場合。